いいじまの日々

【七久保三社合同祭】4年ぶりの開催!夜空にとどろく花火とお神輿

2023.11.09
気賀澤絵美 さん

10月に入り、朝晩のひんやりとした空気を肌で感じるようになりました。草木の色は赤や黄色に衣替えをし、秋が深まりはじめています。飯島町では各神社や自治体で秋祭りが行われる時期になりました。今回ご紹介するのは、七久保地区で開催された『第71回 七久保三社合同祭(ななくぼさんしゃごうどうさい)』です。コロナ禍を経て、4年ぶりの復活というお祭り。私は飯島町へ移住して10年以上になりますが、このお祭りへの参加はじつは初めて。子どもと一緒に楽しんできました!

会場は七久保小学校の校庭。到着するなり私の視線を釘づけにしたのは、校庭の端から端までぶら下がったものや、やぐらなどの大がかりな仕掛け。会場はすでに多くの観客でにぎわい、10店舗以上ある屋台からただよう美味しそうな香りに包まれていました。中学生の娘は、さっそく友人たちと散策へ。屋台のあるお祭りは、大人になってもわくわくします。

『七久保三社合同祭』について、祭典委員長の米山太(よねやまふとし)さんにお話を伺いました。「三社」とは、七久保地区にある「大宮七窪(ななくぼ)神社」「芝宮(しばみや)神社」そして「山祇(やまづみ)神社」の氏子総代のことをいうそうです。米山さんは「山祇神社」の総代長でもあります。お祭りのはじまりは、終戦から5年後の昭和25年。戦後のさつばつとした地域に元気を取り戻そうと始まったといいます。

例年、10月の第一土曜日と日曜日の二日間で開催されていたとのこと。私が訪れたのは、一日目の「宵祭(よいまつり)」です。コロナ禍を乗り越えて、4年ぶりのお祭り。数年前から有志の方たちがこの日のために取り組んでこられたのだそう。

お祭りの特徴はお神輿(みこし)。「芝宮神社」でおはらいを受けた大人のお神輿が6基と、小学4から6年生の子どもたちのお神輿が、七久保駅を通過し、地区内をぐるっとまわるように練り歩くのだそうです。過去のお祭りでは、駅前で豚汁やおにぎりを食べて休憩をしていたのだとか。

「4年ぶりにお祭りを開催できて本当によかったです。屋台や庭花火も復活し、地域全体がふたたび元気になれば嬉しく思います」とお話くださった米山さん。長い年月のあいだ、人びとを元気づけてきたお祭りということがわかりました。貴重なお話をありがとうございました。

さて、午後6時をまわったころ、「わっしょい!わっしょい!」のかけ声を鳴らしながら校庭に帰ってきたのは、『となりのトトロ』のおみこし。たくさんの子どもたちが元気よく運んできました。みんな楽しそうで笑顔があふれていました。

まもなくして、会場が真っ暗になり打ち上げ花火が始まりました。花火の打上煙火店は『アルプス煙火工業』さんと『伊那火工堀内煙火店』さん。打ち上げ花火と庭花火は合わせて80発!目の前まで迫るような花火がたえまなく上がりました。澄んだ夜空に咲く大輪の花のように、とても美しかったです。

また、今回がはじめてとされる、ダンスと花火のコラボレーション。かっこいい音楽とダンスと大迫力の花火に歓声があがりました。校庭の中で上がるスターマインは真上を見上げるほど近く、花火の熱風と振動を肌で感じました。こんなに近くで花火を見たのは初めてでした!

ライトアップされた大人のお神輿も帰ってきて、観客も一緒にみんなで「わっしょい!わっしょい!」のかけ声。クライマックスは「大仕掛 噴出の宴 神輿乱舞」という、火花が散るなかにお神輿が舞うように飛びこむものでした。担ぎ手の方たちの勢いに、見ている側も大興奮。

最後のナイヤガラと大三国一は、会場全体がまばゆい光でいっぱいになりました。爆発に近い轟音とともに火花が散り、観客席まで飛んできたほど。帰宅後、私のマスクに穴があいていたのに気づきました。花火の勢いを物語っていますね!お祭りの終了とともに会場は拍手と大歓声に包まれ、鳴り止みませんでした。

娘たちも「本当にすごかった!!来てよかった!」と興奮気味の様子。

花火の迫力と美しさもさることながら、なんといっても地元の人たちの熱意とパワフルな姿が印象的でした。人びとの力強さが地域全体をひとつにして、元気につなげていく。そして、見ている人もパワーをもらえる。お祭りを通してそのように感じました。お神輿と花火のすさまじい臨場感を、ぜひ現地で体感してみてはいかがでしょうか。

【七久保三社合同祭】
令和5年10月7日(宵祭)8日(本祭)
打上開始 7日午後7時30分
競出し 7日午後4時30分 芝宮神社出発
WEBサイト

この記事を書いたライター
ライター

気賀澤絵美

RECENT POSTS

2024.10.30
【いいじまの10月】Photo Diary /…
2024.10.28
My 米 makes us happy 「第5…
2024.10.25
【いいじまの10月】Photo Diary /…