いいじまの日々

【空き家 座談会①】古民家で暮らす移住者たちの声を聞いてみよう!

2024.03.25
キマタハルカさん、川口美穂子さん、伊藤沙季 さん

【概要】

家を買うということは、人生において大きなできごと。気に入った場所で暮らせたら理想的ですよね。今回は飯島町へ移住をし、現在古民家で暮らしている女性たちによる座談会をお送りします。飯島町にはまだまだ空き家が眠っています。移住を検討されている方や理想の住まいを探されている方も、古民家暮らしならではの本音トークをぜひお楽しみください!

【座談会メンバー】

キマタハルカさん

静岡県出身。東京都内の音楽ホールで約15年勤務。陶芸家のパートナーの移住をきっかけに2020年春、飯島町へ移住。近隣の宿や農家さんのお手伝いをしながら、伊那谷の古民家暮らしを楽しむ。IIJIMA NOTEの町民ライター。

川口美穂子(かわぐちみほこ)さん

神奈川県出身。体育大学を卒業後、自転車レースの全日本大会に出場。選手活動を終え、結婚を機に長野県へ移住。飯島町に移住をして7年。庭付き一軒家を購入し、夫と暮らしている。好きなものは、犬・猫・滝。IIJIMA NOTEの町民ライター。

伊藤沙季(いとうさき)さん

保育士として勤務後、飯島町の地域おこし協力隊として果樹研修と関係人口の創出事業を担当し、現在飯島町で果樹農家として農業を営む。好きなことは美味しいくだものを食べることとフットサル。現在、夫と0歳の女の子と暮らしている。IIJIMA NOTEの町民ライター。

古民家と出会うまで

ハルカ)私が今住んでいる古民家は、東京にいた時にパートナーが不動産情報を眺めていて偶然見つけたんです。なので今の家は賃貸なんです。この古民家と出会い、私は4年前に飯島町に移住をしました。

ゆくゆくは自分たちの古民家を持ちたいという気持ちもあったので、まずは賃貸で田舎暮らしをスタートさせ、今はこの近くに古民家と土地を買って、今年か来年には住めるように改修をしているところです。

川口)私は飯島町に移住をして7年が経ちました。主人と「どこで暮らそうか?」と相談し、私の希望もあって「長野県」に絞り、北から順々に移住の相談をしながら南下して行ったんです。

役場の方と一緒に古民家を見学したり、仕事を探しながらたくさんの市町村を回りました。そこで、たまたま飯島町でつかまって(笑)、理想の古民家と出会いご縁ができました。

ハルカ)以前から古民家暮らしが希望だったんですか?

川口)そうですね。主人が古民家が好きなので、古民家以外はあまり考えていなかったです。主人は庭で音楽をかけたいという希望があったので、ポツンと家が建っている場所を選びました。

ハルカ)私のパートナーも古民家が好きで、自然な流れで古民家を探していました。

伊藤)逆に私はあまり古民家にこだわりはなくて、予算に合った家が古民家だったんです。私は以前から果物を育てたいと思っていて、そんな時に果物の栽培方法を教えていただけるという地域おこし協力隊の募集を知り、飯島町に移住をしたんです。

最初は賃貸のアパートに住んでいたのですが、役場の方が今住んでいる古民家を紹介してくれて。ちょうど農作業のしやすい倉庫付きの家だったので「買っちゃえ!」と思って買っちゃいました(笑)。

川口・ハルカ)すごい!!

ハルカ)果樹の畑も付いているの?

伊藤)家の隣の畑は家庭菜園用です。どうしても果物は消毒を撒くので、家の隣では家庭菜園をやって、少し離れたところで梨畑をやっています。

古民家に住むまで - 古民家改修編 -

伊藤)うちはキッチンと浴室は業者の方にリフォームをお願いしました。トイレなど、自分たちで漆喰を塗ったりDIYした箇所もあります。

難しいところは大工さんにお願いして、あとは自分たちでやろうかなって。でもいつまで住み続けるのかを考えないと、どこまで大がかりなリフォームをするのか、どれだけお金をかけていくかが難しくて悩みどころです。皆さんはどうしてますか?

ハルカ)今の住まいは賃貸なので、うちは改修はほとんどしていなくて、トイレとお風呂とキッチンだけはパートナーが少し手を加えています。

川口)私もどうしても大工さんじゃないと無理なところはやってもらって、あとは主人が直したり、お金ができたら直してを繰り返していますが、まだ終わってないです(笑)。こんなに改修にお金と時間がかかることも知らなかったのでびっくりです。

伊藤)大工さんが入ったところはどういうところでした?

川口)屋根裏とか、増築部分で傷みがひどいところとか。天井がはげて落ちていたんですよね。そこからハクビシンがドサーって落ちてきたんだろうっていう跡があって。そういうのはちょっと直せないので大工さんにお願いして、断熱材も入れてもらいました。

伊藤・ハルカ)断熱材、大事…!!

伊藤)うちは浴室をリフォームしたときにそこにだけ断熱材を入れたんですよ。やっぱり家の中でそこが一番暖かいので、断熱材って本当に大事なんだなと思っています。

ハルカ)今住んでいる家は断熱材がなくて、二重の建具があるくらい。室温は暖房器具をずっとつけていても寒いときは12度くらいまでしか上がらなくて。最初はこれじゃくつろげないって怒ってたんですけど(笑)、今はもう体が慣れてきた感じもあります。

だけど、今改修している次の住まいになる古民家は寝室とキッチンと居間だけは断熱を天井と床に入れようかなと思ってるところです。

川口)広さもあるから、全部入れたら金銭的にも大変なことになりますよね。

ハルカ)冬は全部の部屋には行かないから、いつもいる場所だけでいいかなと思ってます。

川口)うちは傷みすぎてて瓦も葺き替えたんです。オレンジっぽい瓦の屋根が気に入ってたんですけど、同じような色は昔のもので無くて黒っぽい感じの瓦にしました。

ハルカ)全部を葺き替え?

川口)そう、全部ですね。結構な金額でした。実際にどのくらい改修が必要か事前にわかるといいですよね。不動産屋さんや大家さんから全部を聞き出すことは難しいけど、こっちからある程度コミュニケーションを取る必要はあるな、と思っています。

伊藤)たしかに。でも最初は何を聞いたらいいかわからないですよね。ここは雨漏りしますか?とか聞いてもいいのかな。

川口)何を聞いたらいいか、そこから教わりたかったですね。あとは、いざ改修するってなったときに誰に頼ればいいのか、どこの業者を使えばいいのかとか、相談先もわからなくて。結局は不動産屋さん経由で紹介してもらったり、ネットで検索したりしました。

伊藤)木全さんが今改修している古民家はたくさんの知り合いの方にサポートいただいていてすごいですよね!

ハルカ)お友達が手伝ってくれるのは本当にありがたい。私たちはプロにお願いするのではなく、基本は自分たちでやってみよう!というスタンスなので、時間がかかるのが難点です。

10年くらい空き家だった場所なので周りがジャングルのようで。最初の1年くらいは切り拓くところからやりました。去年の冬くらいからやっと家屋に手をつけた感じ。まだまだこれからなんですけど、家の周りの草刈りとか木の管理も大変ですよね。

川口)わかります!毎週毎週草を刈ってます(笑)

伊藤)うちも近所がきれいすぎて、もうちょっと刈らなきゃと焦っています。

ハルカ)でも草を刈ることで近所の方も声をかけてくれたり、地域の方とも友好的な関係が築けるのも大事だなと思ってます。ある程度、自然なところと程よく刈るところがあると良いのかな。

川口)たしかに近所の方に「やっとるな」と喜んでもらえる。移住したら草刈りは必須ですね。

この記事を書いたライター
ライター

飯島町定住促進室

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