いいじまの日々

【美味しい果物栽培を学ぶ②】
〜6月の袋掛けと摘果〜

2021.07.14
森田沙季 さん

2021年4月から飯島町で地域おこし協力隊をしている森田です。このコラムでは、農業初心者である私が感じた果樹栽培の魅力や体験したこと、日々の学びについて書かせていただきます。


6月も5月に引き続き

①草刈り
②袋掛け
③りんごの摘果

の3つの作業をしました。

今回は「袋掛け」と「りんごの摘果」について紹介します。

まずは袋掛けについてです。

はじめにかけるのはこちらの「小袋」です。

主にこちらの梨(二十世紀)にかけます。

小袋がけをしない栽培方法が多くなっているようですが、小袋をかけることで数を把握し、大袋をかける時に最終的に残す実の数を調節でき、農園内で働く人同士で作業を分担しやすくなります。また、病気の予防、温室効果で成長促進、果皮の保護のためになど、様々な効果があるそうです。

梨栽培で多く使用されているのがこちらの「大袋」。

大袋は病害虫被害の予防、日焼けの予防、数の把握の為に使用します。

この大袋にも種類がたくさんあり、光を通す量と大きさが主に異なります。

1番光を通す袋がこちら。

次の写真は2重の部分と1重の部分があり、果実の色を確認しながら収穫できるようになっています。

こちらは白と茶の二重になった袋です。

りんごにかける袋もあります。

高接と言う異なる種類の梨の枝をくっつけて栽培している木では、1本の木で何種類もの袋を使い分けることになります。

慣れた人は、どの梨に袋をかけ、どの梨を摘果するのかを選びながら1日に2000枚くらいかける人もいるそうです。私はまだ500枚くらいです。

昔は袋掛けの速さや正確さを競う大会もあったそうです。

作業を楽しむ素敵な工夫ですよね。

またいつか開催できたらいいなと思ったりもします。

次の写真はりんごの摘果をした後の様子です。

ちなみに摘果とは実を減らす作業のことです。

たくさん実り過ぎると次の年に花が少ししか咲かず実が取れなかったり、りんごが大きくならなかったり、重すぎて木が折れてしまったり、木の健康が保てず美味しいりんごを育てられないので摘果は大切な作業です。

このように、たくさん実を落としていきます。

私たちが普段食べているりんごは厳しい審査を何度も通った選抜メンバーなのです!

土に還って木を支える側に回ったりんご達の分も美味しく食べようと思います。

『6月の1枚』

こちらは梨の木の上に作られた鳥の巣です。

人が作った果樹園を他の動物と一緒に使えているようで何だか嬉しいですね。

この記事を書いたライター
ライター

伊藤沙季

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