いいじまのひと

【Berry's FAM】いちごがつなぐ人と笑顔 夫婦で歩む農家への道

2023.12.28
宮澤勇次 さん、佳代 さん

ここ最近、お祭りで気になっていた『Berry`s FAM(ベリーズファム)』さんのキッチンカー。「いちご」が使われたスイーツやドリンクは、いつでも長蛇の列を作り、その人気ぶりは一目瞭然!

甘酸っぱくて、愛らしい見た目が魅力的な「いちご」。そのまま食べても美味しいですし、スイーツに彩りを加えたり、風味にアクセントを与えたりと、主役も脇役もこなす万能なくだもののひとつです。

どうやらそんな「いちご」を飯島町で作られている若いご夫婦がいると知り、どんな方が作っているのだろう、と気になっていました。3年前に新規就農されたというおふたりに、ここまでの経緯やお仕事のこと、そして飯島町での暮らしについてお話を伺いました。

会社員から農家へ 二拠点で挑むいちごづくり

お話を伺ったのは、2021年9月に開業された『飯島いちご Berry`s FAM(ベリーズファム)』代表、宮澤勇次(みやざわゆうじ)さん、佳代(かよ)さんご夫妻。小学3年生、年長、未就園児の3人のお子さん、そして佳代さんの母親の6人家族で暮らしています。飯島町で生まれ育ったおふたりは、農業を始める前は会社員として働いていたそうです。いちご農家への転身にはどのようなきっかけがあったのでしょうか。

「もともと妻の父親が生前、花農家をしておりました。後継者がおらず、残されたビニールハウスを活かすために何かを育てようと思ったのがはじまりです。私の実家は七久保の千人塚付近にあり、林業をしていました。これまで林業に関する勉強をしていましたが、農業も良いのかなと考えるようになったのです。それで、何を育てようかといろいろな野菜やくだものを検討し、周囲にいちごの専業農家があまりいなかったのもあり、やってみようと決めました。とにかく自分で何かをやってみたい、という気持ちが強かったです」(勇次さん)

いちごを育てる決意をされた勇次さん。Berry`s FAMさんのいちごは、ほかの農家さんとはすこし違う特徴があるそうです。

「一般的に知られているのは冬にとれる”冬春(ふゆはる)いちご”ですが、私たちは暖かい時期にとれる”夏秋(かしゅう)いちご”も育てています。新鮮ないちごを一年中とれるというのが特徴です。七久保の千人塚と田切の二拠点で、時期ごとに栽培や収穫を行っています。初めての収穫は田切で育てた冬春いちごでした。いちごの通年栽培を行う上で飯島町の標高差が有利に働くため、適した環境だといえます。また、私たちはいちごの生産・加工・提供までのいわゆる”六次産業化”にチャレンジしています。甘みと酸味を両方持ち合わせている夏秋いちご。その良さを活かすために、キッチンカーで飯島町内や周辺地域のイベントなどで多くの方に夏秋いちごの商品を味わっていただいています」(勇次さん)

会社員から農家へ 二拠点で挑むいちごづくり師匠の想いを受け継ぐ 飯島町でつくるいちごの魅力 

いちご農家になるきっかけとなったのは、”師匠”と慕う、夏秋いちごを作られている若いいちご農家さんとの出会いでした。そんな若き”師匠”から刺激を受けながら、いちご農家としてのスタートを切ろうとした矢先に訪れた突然の訃報。それをきっかけに、夏秋いちごづくりへの想いはいっそう強くなり、喬木(たかぎ)村での修行に励んだという勇次さん。その決心について、最初は戸惑いがあったという佳代さんですが、勇次さんの熱い気持ちを後押ししながらともに支え合ってこられたそうです。師匠から受け継ぐかのように研究に励み、現在も修行中だといいます。いちごを育てていて感じていることを伺いました。

「いちごの栽培は繊細で難しく、一年を通して忙しいです。ですが、いちごは人を魅了するものだと思います。直売所やキッチンカーで出会ったお客さんに”美味しかったよ””ありがとう”と言葉を直接いただくことがあり、とても嬉しいです。農家のイメージは人それぞれだと思いますが、じつは人と関われる時間が多いのです。生産者と消費者が顔を合わせる機会は大切だと思っていて、いちごが人と人とをつないでくれる。そのように感じています。地元の方やスタッフのサポートも大きいです。人の温かさは飯島町の魅力のひとつだと思います。幅広い世代に活気があり、お互いが刺激をしあい成長できる地域性が良いですね。豊かな自然や風景も素晴らしいですし、通年でいちごを生産できる環境があるのも魅力だと思います。”飯島町のいちご”として世間に出せることが大きなこだわりです」(佳代さん)

いちごの花とクロマルハナバチ

一年中新鮮ないちごを 農業のさらなる可能性 

 飯島町内の小中学校の給食や菓子店への提供、保育園児のいちご狩り体験など、幅広く活動されているBerry's FAMさん。地域との関わり合いをとても深く感じます。最後に、宮澤さんご夫妻に今後の目標や挑戦してみたいことを伺いました。

「六次産業化へ向けて、さらに力を入れていきたいと考えています。出荷時にどうしてもいちごのロスが出てしまうのですが、それを無駄なく良い形でお客さんに提供したい。すこしでもロスをなくせるように取り組みたいと思います。ゆくゆくは、一般の方向けにもいちご狩りを始めたいですね。飯島町の観光としても注目していただけたらいいなと考えています。将来的にはいちご専門のカフェを開いて、いつでもその新鮮な味わいを堪能していただきたいです。飯島町が”一年中いちごが食べられるまち”として認知されたい、そのように思います。

あとは、良い意味で農業のイメージを壊していけたらいいですね。農業も仕事のひとつとして考えて欲しいですし、今は若い方や女性もたくさん活躍されています」(勇次さん)

「飯島町で農業をしてみたいと思う子育て世代の方も、ぜひ安心していただきたいです。飯島町には、子育て支援センター”いいっ子センター”の存在や、第一子講座など、積極的に親子で関われる機会があると思います。ママ同士の交流も自然と生まれるので、子育てに関わる不安や悩みを共有できるのが魅力です。病児保育もとても助かっているので、子育てしやすい環境だと感じます。まずは遊びにきて飯島町の人と関わってみてください!」(佳代さん)

今期第一号!?ハウスで見つけた真っ赤な実

宮澤さんご夫妻の熱い想いと愛情がたっぷり込められたいちご。一年を通していただくことができるのは、とても嬉しいですね。そして、飯島町で冬春いちごと夏秋いちごが作られているのは貴重なことだと思いました。今回、宮澤さんご夫妻にお話を伺って分かったことは、いちごを育てるだけではなく、加工したり販売したり、いろいろな形になったものを私たちに届けてくださっているということ。そして、いちごを通して人と人がつながっているということです。飯島町産のいちごが、さらに人の輪をさらに広げていくのでしょう。

普段からなにげなく口にしている食べもの。作り手さんの想いがこもっているということを、これからも思い出しながらいただきたいなと思いました!Berry's FAMさんの新鮮で美味しいいちごをぜひお手に取ってみてください。いちごカフェも楽しみにしています!

 

【飯島いちご Berry's FAM(ベリーズファム)】

長野県上伊那郡飯島町田切1210
TEL 0265-86-2812  FAX  0265-86-5054  

※直売所はBerry's FAMさんのオフィスです。
シーズン中(1月から5月)はだいたい置いているそうですが、事前にご連絡をいただけると確実とのことです。

※Berry's FAMさんではスタッフさんを募集中とのことです。
ご関心のある方は、ぜひお問い合わせください。

この記事を書いたライター
ライター

気賀澤絵美

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