いいじまの日々

【美味しい果物栽培を学ぶ⑥】
10月も続く収穫

2021.10.31
森田 沙季 さん

2021年4月から飯島町で地域おこし協力隊をしている森田です。このコラムでは、農業初心者である私が感じた果樹栽培の魅力や体験したこと、日々の学びについて書かせていただきます。


10月も9月に続き、収穫が続いています。
TOP画像の小さくてかわいい赤い実は、
実は『カイドウ』というりんごです。
飾るととっても可愛いのですが、
食べてみるとなかなか渋い味わい…!。

この『カイドウ』の栽培の目的は交配です。
生産販売する品種の近くに植えることが多いです。
遅く(11月頃)に収穫する品種は花が早く咲きます。

こちらは早く収穫できる品種の交配に用いられる『ドルゴクラブ
ただ実は小さくても種がしっかり入っていて食べにくいので

畑で土に返すかジャムやシロップにして食べる方が多いそうです。
新しい活用法を探していきたいです。

続いて10月に収穫した梨の紹介です。
南水より後に出回る梨は飯島町の周辺では少なく珍しい品種が登場します。

こちらは『新高(にいたか)
新潟県の梨と高知県の梨をかけ合わせてできた品種のため
このような名前がついているそうです。

なんとこの梨、1㎏を超える大玉になります。
個人的には梨ジュースはこの梨を目指しているんじゃないか…
と思うようなTHE梨と言った味です。

こちらは『白鳥(はくちょう)』
慈梨(ツーリー)』と『鴨梨(ヤーリー)』と言う中国系の梨をかけ合わせてできた
飯島町の果樹農家オリジナルの品種です。
他には無い独特の香りがくせになるおいしさです。

こちらは『かおり
病気になりやすかったり、虫に刺されやすかったりと
栽培が難しいため”幻の梨”と言われています。
虫に好かれる程の香りが強い梨、見かけた時はぜひ一度お試しください。

こちらは『豊華(ゆたか)
有名な『豊水』と『紅梨(ホンリー)』と言う中国系の梨をかけ合わせた品種です。
こちらも中国系の梨が混ざっているからか
少し和梨とは異なる香草のような香りがあるように思います。

こちらは『にっこり
この梨は何といっても大きい!大きいものは1.5㎏近いものもあります。
虫にもさされにくく、病気にもなりにくく、
貯蔵性にもすぐれ、大きくておいしくて生産者にも優しい品種です。
甘くてみずみずしいのも特徴です。

収穫と並行して落ち葉を埋めるための溝も掘りました。
(今年は私は説明を聞きながら見守りました)

落ち葉を埋める溝を掘る理由は、

1、葉っぱについている病原菌を広げないため
2、有機質の肥料にするため
3、根っこを傷つける事で新しい根っこを生やすため
4、土を柔らかくして、ミミズやモグラが通りやすくすることで更に柔らかい土にするため

等々の理由があるそうです。

来月は収穫以外にも今取り組んでいる活動についてもご紹介していければと思います。

〈今月の1枚〉

山頂に雪が積もってるー!と名古屋出身の私は雪が珍しく嬉しく思いました。

この記事を書いたライター
ライター

伊藤沙季

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